タイヤに窒素ガスを入れるメリットは?
レースカーのタイヤに窒素ガスを注入することがあります。 理由は多々ありますが、「レース用タイヤの精密なセッティングを size="5">
size="2">一般空気中の湿度の変動から守るため」というのが最大の理由。
小学校理科で学ぶごとく空気の構成比は、
約8割が窒素、
約2割が酸素、
0.04%弱が二酸化炭素
こういう実験は、同じ路面、同じ気温、同じ日射、同じ質のタイヤ内空気と云うふうに条件を揃えないと正確に語れないのですが、
とりあえず、「普通の空気で悪影響が出るほどタイヤの条件は変化するのか?」翻って、「自動車パーツ屋の窒素ガス宣伝は価値あるものかオカルトなのか?」
を見る程度には役に立つのではという気持ちで実験してみました。
ケース1 スズキジムニー
この手のクルマのタイヤの指定空気圧は比較的低圧で1.6Kg/scm(キログラムパ−平方センチメートル)。
↑ 車庫内で直射日光を浴びていないタイヤの温度は気温と同じ27℃ > ディーラーが2.0Kg/scmも入れていた空気を
1.6Kg/scmまで下げます→
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下道と高速道路(90Km/h・30分以上)で1
時間程度走りPAへ入ります。 で路面温度を測ると37℃。 この地点の気温が23℃で曇り。 タイヤの温度は46℃ タイヤ空気圧は熱により上昇し1.8Kg/scm。 それでもディーラーが通常入れてくる空気圧2.0Kgよりはずっと低い。 |
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ケース2 アウディA3クワトロ3.2
A3は走行条件や積載条件によって指定圧力が異なりますが「2人乗りで荷物特になし」条件で
2.5Kg/scmに設定。
ジムニーの実験のたった翌週なのに いきなり秋になってしまって気温、タイヤ初温も20℃。 ただし晴れていたので路面温度は41℃→
路面温度は直射日光の有無に正直です。 高速道路で90Km/hで30分走行後のタイヤ温度は40℃↓ タイヤ空気圧は2.8Kg/pcmでした。 この圧力は高速走行時のオススメ圧力でさして高すぎる空気圧でもない。 もっともドイツ人の言う高速走行とは150Km/h位を言っていると思うがhi |
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ちなみにいくらDL(ドイツ
連邦共和国)のアウトバーンでも250Km/hで走行して違反にならない路線は減少する一方で、
さらにスピード違反でなくても保険会社があまりに高速走行での事故に対して支払いを拒むケースもあるそうな
というわけで、超高速で走り、かつ空気容量の大きいレース用タイヤでも無い限り、乾燥窒素ガスにこだわらなくても良いようです。
逆に、高速走行すると勝手に圧が上がって、タイヤの変形や、それに伴う異常な熱上昇(バーストの原因)を防いでくれるので逆に通常空気の方が便利かも。
>空気圧はまめに自分で計測しましょう。 これが一番。