アウディA3スポーツバック3.2クワトロDSG(長い名前だ)
2007年モデルからはDSGで改め「Sトロニック」だそうで。。 (A3クアトロのほうが正確?)
日産のZロードスターSTを買う寸前に気が変わって、買ったのがアウディ
A3スポーツバック3.2クワトロ(Audi A3 Sportback 3.2 Quatrro)です。 右ハンドル、マニュアルトランスミッション(MT)、エアバッグ4個以上、イモビライザー付きで探してみると意外と候補のクルマって無いですよ。 XYL がZLで乗っていたカローラスポーツハッチ(右写真)は、まさにその組み合わせでしたが、JAで売っているカローラはイモビライザーが付いていない。 それにZLで はカローラスポーツハッチは日本でのアウディA3の2リッター以上くらいに相当するクルマだけど、JAでは「安けりゃ何でもいい」人々のクルマみたいだ し、お下品な運転の ピープルが多い。 ZLでオープンロードをMR2でとんでもないスピードで合法的にぶっ飛ばすことに慣れてしまうと、馬鹿臭くてカリカリスポーツをJAで乗る気がしない、 でまぁ、買 うべき車が見当たらなくて、近所のヤナセへアウディTTのMT車を見に行って見かけたのが、このA3です。 (TTはスポーツじゃないのかって? 当時TTのFFしか存在を知らなかった。 私はFFは買い物カーと信じているのでhi) |
2005年の東京モーターショーで地味派手なRS(右)を見かけて、「マニュアルトランスミッション
車を市販モデルに持っているんだなぁ」と感動しつつ、その場のアウディジャパン社員に値段を聞いたら、「決まってませんが安くて800万円ですかねぇ」 失業者は素直に尻尾を巻いて逃げ出してきたのでした。 (当時無職。hi) ただ、その際にトルクコンバーターを用いない湿式多板クラッチを使ったユニークな2ペダル式マニュアルトランスミッションであるDSGについては印象深く 記憶に残りました。 DSGについての詳しい話はこちらを見ていただくとして、簡単に言え ば常時噛みあい式ギアボックスを2セット持ったトランスミッションで、MR-Sのシーケンシャルトランスミッションが回転数あわせをエンジン回転数を正確 に電子制御することで可能にしていたのに対し、ギアチェンジ時の回転あわせは多板式クラッチをジワッと滑らせることでごまかしてしまえという(ここいら辺 は高回転エンジンを積んだ二輪車に乗ったことがある人なら分かってもらえる感覚かな?)、いかにも大陸の人間らしい発想の機構です。 |
シフトレバーかステアリングホイールのパドルを操作することで、MR-S同様、シフトアップ、シフト
ダウンしてくれます。 ただし、パドルスイッチはMR-Sのステアリングシフトボタンのように左右どちらも手前に押すとシフトアップ、押し込むとシフトダ
ウンという訳ではなくて、直進時の位置で右側を手前に引くとシフトアップ、左側を手前に引くとシフトダウンです。 これはタイトコーナーなどでハンドルを
切って居ると訳がわからなくなります。 これは欠点だと思いますよ。 私は右手でシフトアップ左手でシフトレバーを使ってシフトダウンとしています。 これはMR2スパイダーに乗っていたころに使っていた方法です。 |
さて、トランスミッションのウンチクはさておき、なぜA3を買ったかと言うと。 それはアウディ千葉中央の営業のプ
レゼンテーションがお見事だったから。 A42枚にびっしり書いてある内容は抱腹絶倒。
アウディと一緒に夢も買いたい人は久保さんにお会いください。hi
実はZのロードスターの、この色のVerSTを買うつもりでチェックとハンコと印鑑証明とこの色に合
わせたドライビングシューズまで用意していて、後はハンコを押すばかりの状態で、「まぁ最後に両社の売込みを試してみようと、値段と「私が御社のクルマを
買うとどう幸せになるか提案してください。 書式自由。 パワーポイントでもレターでも何でもOK」と日産とヤナセのディーラー各社の営業さんに投げかけ
てみた。 (私は技術購買もやっていたものだから、営業さんを見る目は厳しいよhi) 日産の営業さん。 2人は投了、ひとりは「故障のときも誠意を持って対応します」と言うような途方に暮れる3行メッセージで沈没。 Zなんて値段を語る車ではないだろうに「値引きはできません買ってください」しか言えない。 「こんな夢があるクルマです。」 と語ってくれれば買ったの ですがねぇ。 実家のそばの販売店の所長は実に夢を語ってくれましたが、なにぶん遠すぎるのでね。 でもこんど買いたい日産車がでたら、その日産かな? |
このクルマの気に入ったところ。
アウディジャパンが言いたいことはここを見てやってくださ
い。
1. クワトロ! |
80年代初頭、ア ウディーがラリーでブイブイ言わせていたころ4速の太古車カリーナで林道を走っていた私にとっては「クワトロ」の名は大きいです。 ただしZLの悪路を 100Km/hという環境とは違いますし、私の居る地域はドカ雪の降る降雪地でもないので、クワトロを楽しめる環境か? と問われれば、、、 「はい、過 剰装備です。。。」 まぁ、いいじゃないの。 道楽のアイテムなんだから |
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2. シックで安っぽくない
て、実は きちがいじみた加速。 カローラTSをZLで乗る感じ? 速いですなぁ。 昔の私なら、とうに免停になっておったろうね。
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3. かといって高い車にも見えない。
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安っぽくないけど高級
車にも見えない。 このクルマがZのロードスターのSTや普通のA4より高いと誰が思う? 誰も思わなーい。 と言うわけでドロボーさんに目をつけられに
くい。 おまけに近所を走っているのは廉価版A3なので、本当に目立たない。 ちょっと地味すぎかなぁ。 とも思うくらい。 (これが日本市場撤退の理由か?) (ずっと大きいA4のお値 段はこちら 。) グレードの目印は矢印のところに入っているこれだけくらいでしょう。
nn |
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4. DSG (Sトロニック) お見事!なシフトフィーリング。 エンジンブレーキをばっちり効かせるには最低でも3つ、もしくは2速か1速 に落とす必要があります。 そこまで落とすと 後続のオートマ車のドライバーをあわてさせるには十分。 シフトスイッチを押してからのDSGのシフトチェンジのタイミングが遅いと感じる人がいるそうです。 MR2スパイダー(日本名MR-S)のシーケンシャ ルシフトの時もそういう意見があったけれど、そういう人は、 「クラッチを切りシフトを入れ替え回転をあわせてクラッチペダルを離す」という作業に自分が何 秒かけているか考えていないのだと思います。 ギアチェンジ。本当に早いです。 MR2スパイダーは、シフトアップ時には人間が回転をあわせてやることでより早いシフトチェンジができたけれど、DSGはまったく工夫必要なし、ただス イッチ押すだけ。 箱根をバイクでぶっ飛ばしていたXYLも感動のゼロ発進からの加速。 首都高の駐車帯から本線への復帰だって簡単にできます。 |
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5. 硬いボディーと適切な足回りがつくる「スポーツ感」 これはZLで走ると楽しいよ! 時速80キロ以下では逆に硬すぎて老人には苦痛かもね。 S−Lineは足回りが硬くて私でも十分苦痛です。 あれは150Km/hで走行することを考えて設計されていると思います。 日本の街の中でS-Lineを乗っている皆さんは、おそらく身体強健なんでしょうな。 |
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6. 標準の安全装備 自動電子制御車輌姿勢維持装置ESP。 6エアバッグス(8だったっけ?最近マニュアル見ないからなぁ。。。) 圧雪路面で重たい3.2リッターのA3が流れ出すと扱いは結構厄介。 そんな路面を走って居るとメーター内のESPランプが点滅して動作していることを知らせてくれ、同時にトラクション配分を制御して無難に走らせてくれま す。 また停車状態からハンドルをフルロックしてアクセルを目一杯踏めば普通は大スピンですが、ESP様がオンになっていれば、何事も無いように回頭します。 |
このクルマの気になるところ。
1. どうもシートのベストポジションが出しにくい。 腰が痛い。。。。 シートがなじむのに5000Kmほど走った気がする。 |
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2. ヤナセも認める純正ナビのハナクソさ。 本当にひどいらしい。 私のはヤナセお勧めのこれ。 使いやすくて結構です。 ただし、これのおかげでハザードスイッチは押せないし、エアコンの吹き出し 口は2つ使用不能。 |
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3. ドリンクホルダーが使いにくい。 XYLのジムニーもここだけど、不便だよ。 センターコンソール上のダクトはナビにふさがれて使えませんから、社外品のドリンクホルダーの付け場所にも困 る。 |
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4. アルミホイールの選択肢が無い。 オフセットやボルト穴位置がAudi特有で社外ホイールの選択肢がほとんど無い。 おかげでオートバックスでさえスタッドレスタイヤ付きで25万円。 世界標準で見たらカローラクラスのくせに高すぎ。 |
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5. 直進安定性が弱い。 まぁSW20, ZZW30とMR2を2台乗り継いだ後だから、余計そう感じるのかもね。 |
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6. ありすぎのパワー。 せっかくの6速DSGも広すぎる3.2リッターのパワーバンド(最高出力184kW/250ps)で、切り替える楽しみが無い。 箱根や八甲田や竜神で免許を掛けて4WDを振り回しながら全力運転する気力と腕のある人なら振り回せて面白いかもね。 2005年の購入当時はFFが気にならないなら2.0リッターモデルがお勧めのエンジンでした。 試乗に3日間借りた2.0リッターはDSGを操作する楽しみがありました。 2008年に発売になった2.0リッターTTSやA3TFSI2.0がエンジンフィーリングがFBです。 が、買い替え予算が、無い。。 |
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7. 冷房時、足元へ冷気がもれる。 冷やして欲しいのは頭で、足は冷やされると困るんだけど。 |
このクルマの「へぇ」なところ
1. バッテリーはスペアタイヤの隣です。 リアハッチ内の右下にあります。 ブースターケーブルは接続不能です。 |
この下 |
さらにこの下 |
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2. ブースターケーブル用端子はボンネット内にありま
す。 左写真は3.2リッターエンジンを2.0リッター用スペースに無理やり押し込んだエンジンルーム。 こういうわけで、バッテリーはエンジンルーム内に納まらなくなりました。 右写真: バッテリーターミナルがここについています。 ブースターケーブルはここへ掛けます。 |
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3. 速度警告速度は自由に設定できます。 我が家の近所はたいてい60Km/h道路なので、切符を切られないように速度が70Km/hになるとアラームがなるように してあります。 流れに乗っていれば捕まらないという人もいますが、民度が低い当地方では交通ルール無視が凄まじく、流れが30Km/h以上のオーバーでとても皆様の流れ に付き合いきれない。 ギズボーンの民度の低さにはうんざりしていたけど、今いるところはもっとすごい。 ヤレヤレ。 |
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4. 燃料タンクリッドオープナーはありません。 車のドアを施錠していなければ、押せば開きます。 |
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故障歴
1. 納車1ヶ月以内でリモコンキー送信側が動作不能。
XYLがZLで乗っていたnewビートルも納車時に同じ症状だった。 基本的にこの鍵が初期設定がしにくい設計なのでは?
ご存知の通り、フォルクスワーゲンとアウディは同じ会社、キーロックのサプライヤーも一社なんだろうなぁ。
2. 雨の中を長時間走るとフォグランプが結露する。
実害無いから放置してある。 ZLで暮らしたおかげで、なまじのことには驚かなくなったのもある。
3. 破壊的な音を出すブレーキディスクの石噛み。
箱根のてっぺんで動きが取れなくなってレッカーを呼ぶ羽目に。 レッカーのドライバー曰く、「うわすごい音」
ZLぼけの耳で聞いても本当にすごい音だった。冷却優先で噛みやすいデザインなのかも。
4. タイヤの段付き片磨耗
どうもごろごろ音がするので調べてもらったらブレーキが石を噛んだタイヤが偏磨耗していました。
エンジニア曰く、
「タイヤの空気圧は指定より高めのほうが片磨耗の音が気になりません。 だいたい250Km/hで走ることを想定して設定された空気圧ですから、
100Km/hが最高速度の日本では少し空気圧の下駄を履かせておいたほうが良いでしょう」とのことでした。 ま、もっともといえばもっともな話だが。
5. リアアームレストのドリンクホルダーがカップを保持できない
何のことは無い、ピンが初めから入っていなかったようです。
リアに人を乗せることほぼ無いのでわからなかったhi
箱根山至近のディーラーに聞くと「部品であるのか判らない」との答えで、ホームセンターで適当な針金でも買うかな?と思いつつ、購入時の営業さんに電話し
たら速攻部品が来ました。
あれぇ? 箱根の関を超えると部品が来なくなるのかな?
6.排気警告灯の異常点灯
タコメーター内になる排気系異常警告灯が走行感に異常が無いのに点灯してしまいます。 リセットしても、なぜか再発。 箱根至近の正規ディーラー曰く「原因不明なんですよねぇ。」 A3の中小排気量モデルは類似の不良で大規模な無償修理要請がアウディから出ていますが、 3.2クワトロは範囲外。 なんなんでしょうねぇ。 「普通このランプが付くとガタピシギックンバッタンとエンジンが回らなくて 修理に持ち込まれるんですが、動いてますねぇ。」だとさ。 埒が明かないので購入した千葉中央店へ持ち込むと 「ここ駄目ですね。交換しましょう。 ダイアグノーシスに出てるのに、これが判らなかったんですか? そこは本当に正規ディラーですか?」 との御話。 どうもギズボーンと同じで田舎のディーラーはSOPに則った仕事が出来ないらしいhi (手順書を無視した手抜き仕事は、東アジアの良い教育を受けていない層の共通項なんで、そっちが原因かな?) |
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で、結局交換したのは、この活性炭が詰められたキャニスター部分(左図矢印部分)とこれを吸気系につ
なぐバルブ。 あまり炎暑になるとガソリンが気化してガソリンタンクから放出されます。 昔はこれが大気に放出されていましたが、環境保護上よろしくないので、これを キャニスターの活性炭に一旦吸着させ、徐々に放出させながら燃焼させる仕組みだそうです。 日本は特に暑いんで、ここはある意味消耗品。 昔からヤナセにいる社員だったら常識だそうです。 常識が継承できないからダイアグノーシスがあるという話もあるけどね。 |
どの故障のときも、もっと厄介な故障の塊を販売してきたヤナセの子孫らしく手早い対応で、適切かつ速やかに処理して
くれます。
品質保証と顧客満足度向上が仕事の私から見ても合格(アウディジャパン直営店はね、フランチャイズはハナクソ) ま、アウディジャパンとしての教育訓練計
画がうまくいっていないのは確かなようです。
ところで ヤナセの営業氏曰く「こんな高い車なのに!」とブチ切れてしまうお客さまが多いのだそうで。
まぁ、確かに説明が理解できない消費者や説明が満足にできない営業が増えたのは間違いない気がする。
機械物は故障します。
「高いものなに」ってさぁ、、、あのウン兆円プロジェクトのスペースシャトルでさえ死亡墜落事故2回。
民生用自動車のマイナー故障でがたがた言う人はヴィッツにでもお乗りなさい。 それに、新車から3年は足代宿泊費まで負担してくれるロードサービスがつい
てくるから、ぜんぜん問題ない。
品質管理の概念についてはコチラ を参考にしてください。
いずれにしてもA3の3.2リッタークワトロは、もうJA(日本)では新車は手に入りません。 300万円クラスのボディーにV6積んで素で450万円で
は日本市場では売れなかったんでしょうね。
(オプションつけたら600万なのはさすが輸入車(泣)
3.2リッターの代わりに2.0リッターターボクワトロである2.0TFSIが出ましたから、これからA3クワトロの購入を考える人は安いし(フルオプ
ションであの価格!)エンジン元気で小気味よい
しで、かえってよかったのではないでしょうか?
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