食品業界でよく聞くのが、「会社を辞めるときに、その会社の門外不出レシピを持ち出す」と言うもの。 昔はレシピをコピーマシンでコピーする手間がありましたが、今は電子ファイルをコピーするだけですものね。
私が以前居た会社でも、そういう馬鹿野郎が居ましたが。。。
実は、糖とありきたりの香料を混ぜただけのジュースや粉をブレンドした「から揚げ粉」などの特殊な例を除いて、「配合表さえあればコピー商品が作れる」と思ったら大間違い。
調合する釜の大きさ(1tonなのか2tonなのか?)
攪拌する装置の違いや、その回転速度、
搬送用ポンプの形式、
配管の長さやバルブの数による機械エネルギーの掛かり方の違い、
熱源の違い(蒸気なのかガス火なのか?)
2次加熱の方法(プレート式?パイプ式?)
殺菌方法の違い(前殺菌?レトルト殺菌?)
で、出来上がりはバラバラ。
簡単にコピー商品は作れないのよ。
生産統合で「B工場を改造して生産力上げてA工場で作っていた分もB工場で作り、A工場閉鎖」なんて話は良くあるけれど、「同じ味が出ません」というのはよくある話。
先日、タイヤ工場出身の同僚に聞いたら、タイヤのゴムもそうなんだそうです。
ですからB社のRというタイヤが良かったから、また買おうと思っても、工場が前回と変わっていたら、、、 実は違うんだと。
タイヤも天然物が原料だし。
いやはや、工業と言う物は簡単には行きません。hi
それこそF1用タイヤなんて、実は職人芸の世界で作っていたりしてね。