マルエーフェリーが市橋の祟りで横転座洲。
天国から地獄とはこのことですなぁ。
積荷は山ほどのトレーラーシャーシだそうですから、さぞものすごい値段の貨物でしょうねぇ。 荷主さんたちにはご同情申し上げる。
バルチック海で大型外洋フェリー「エストニア」が沈没したのは1994年。 PGJはOZ(デンマーク王国)で仕事していて、いつもにぎやかに仕事している工場のオペレーター達がシンとしてラジオを聴きながら仕事をしていたことを思い出します。
あの事故は、設計上の欠陥が大きな要素でしたが、ともあれフェリーは構造上、傾斜すると貨物や海水が中を走ってしまうと言う弱点があります。
今回は三角波で船が急に傾き、車輌甲板の貨物シャーシーか自動車を止めていたワイヤーが切れたのが一因か? はたまた止めてなかったか? と言われていますが、ちゃんと止めていないのは車やシャーシーの上の貨物もそう。
傾いて荷台の上の重機が隣の20ftFCLにぶち当たったら?
将棋倒しで、車輌定置ワイヤーなんて一撃さ。
まさに蟻の一穴。 元輸送技術屋としては実に気になるねぇ。
貨物の海難損傷と言えば色々経験しておりますが、十数年前、日本郵船のコンテナ船がアリューシャン列島沖で船火事を出して総員退船したことがありました。
あの時、荷主としては全損になれば保険が出るから、同僚と「沈んでしまえ!」と祈っていたものでした。
NYK様は面子に掛けて東京港まで大型タグボートで曳航して来まして、、、、
おかげさまで「この貨物は煙に燻されて商品価値がありません」という証明を延々させられて大迷惑だったなぁ。
こういう船舶事故の場合、さぞ船会社は貨物の賠償で大変だと思うでしょ?
ぜんぜん! 輸送保険は荷主の責任。 積み付けが悪くて貨物が破損しても、積み付けをした荷主の責任。
これをわかっていない、お馬鹿な素人会社が海外からなにかしら輸入して東京港で開けたら全損!なんてよくある話。
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