amazonの段ボール箱です。
我が家のダンボール廃棄量の3/4はamazonダンボールです。 なにしろ1度にオーダーしてもあちこちのOFC(オーダーフルフィルメントセンターというのだamazon様は)から出てくるので箱の数は増える増える。
家電、工具、ドレッシングからトイレットペーパーまでamazon様なので郵便のこない日はあってもamazonの来ない日はないので、溜まる溜まる。
で、段ボール箱の開梱解体を日常している皆さん、例えば流通販売関係にお勤めの方はご存知でしょう。 ダンボールで手を切る赤ちん災害は日常茶飯事。 PGJの職場でも一月150件の赤ちん災害報告があって、、、、何しろ輸入品のダンボールは紙が固くて薄くてエッジにウェーブカット加工をしていないのでカミソリ同然。 で、素手で扱うと手を切る。
対策で「手袋しろ!」。 で、今じゃ一月数件。 欧州本社から神のように言われたもんです(自慢)(^_^;)。
さて、身の回りの国産消費財の段ボール箱を見てご覧なさい。 例えば、一番身近なのが缶ビールの段ボール箱。 (発泡酒でも同じです。あれは中身がカスのように安いだけで包装コストは同じ)
ウェーブカット加工しているでしょ。 こうすると、皮膚への当たりが連続的にならないので切創リスクが減ります。 ついこの間までのA式カートンはダンボールの表面の紙の質が柔らかで、ウェーブ加工しなくても手を切ることはありませんでしたが、最近は諸般の事情でねぇ。
で、気がついた。 amazonにコストダウンを言われてレンゴー(日本有数の段ボールメーカーhttp://www.rengo.co.jp/ )が原料用紙のGSM(紙平米あたりの重さ)を下げたのではないかと。 下げて同じ強度を出すには紙質が固くなります。 この辺りの針葉樹パルプと広葉樹パルプの配合と、漂白度合いと紙の柔軟性の話は忘れた!
再生紙が多いと繊維が短いので圧延を強くかけて硬い紙にするよね。
硬い紙は手を切りやすい。
最近のamazonの段ボール箱は風合いが欧州のダンボールに似てきました。 硬い薄い痛い(キモチ良いではない)。
で、実は先月辺りから妙に紙質が硬いなと、思っていたのですが、amazonダンボールはウェーブカットしてあるので素手で開けていたのですが、今日はじめて手を切りました。 かっこわりー。
で、まじまじと見てみたのが下の写真
P16D22の方は波カットが細かくて、一山ごとのコシがなくなるので手を切りにくくなります。
TK16D15の方は波が緩やかなために、一山ごとがコシが強く曲がらないので皮膚にもろに刺さります。 でこいつに切られたわけです。
ダンボール工場では回転ダイで連続紙ロールから打ち抜いていく方法と、規格に切ったダンボールをプレスカットダイで打ち抜いていく方式があります。 カット方式の違いで細かい加工ができないダンボール工場も無くはない。 回転方式のほうが加工速度が驚異的に早いけれど細かい加工ができない。というのが一般的なダンボールの常識。
倉庫で物を詰めて出荷しているだけと殆どの消費者は思っているけど、通販って大変奥が深い産業なので御座います。
教訓、開梱は軍手をはめましょう。