プライベートブランド

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どこのスーパーマーケットでもコンビニでもプライベートブランドというのが流行りだ。 業界ではPBと訳している。 この反対語は特定の流通経路に頼らず全国展開している商品群でナショナルブランド(NBと略している)。
たとえて言うと普通のカップヌードルはNB。 スーパーのマークをつけて売っているカップラーメンがPBであります。
トップバリューとか、7&Iマークつきとか、あるでしょ。 あれがPB。
ここに大きな誤解が存在します。 「PBは安く高品質なものができてNBより割安」と言う伝説です。
この伝説を信じているのは、
スーパーのバイヤー
頭の悪い営業
素朴な消費者
であります。
工業品というのは、大量生産によって安くできるようになっております。
250万円で買えるカローラだって、年1000台しか売らないとなったら、500万円也になるのです。
たとえば年間数百万食売れるカップラーメンと似たような製品をPBで年数万食分、ある特定のスーパーに売るとします。
わずか数万食の製品のために、容器の印刷を手配し、わずか数時間しか生産しない製品のために工場のラインを変更し、わずか数万食のために新たな資材管理が発生します。
さらにPBはほとんどの場合、一人のスーパーのバイヤーが試食して味を決めます(たいてい普段ろくな物を食べてない人が多い)。 NBは統計的味覚調査をして味を決定します。
プライベートブランドがコスト高で不味いのは工場の常識です。
生協ブランドの食品や、スーパーブランドのジュース。
ごみのようなもんです。
食品を含めて工業品の値段は原料原価だけではありません。 生産効率による固定資産の原価償却費や人件費が皆乗ってきます。
これを理解できない、営業さんと小売チェーンのバイヤーが皆さんにお届けするのが、PBの不味い加工食品です。
「○○スーパーと関係強化のため」とはPBを作ろうと思う営業社員が稟議書に使う常套句です。 強化ができた試しがないのですがね。
加工食品で無難においしいものをたべようと思ったら、生協ブランド、スーパーブランドは投資対効果が悪いですよ。

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