白州次郎の隠居所(武相荘)の近所がQTHのPGJです。
それこそ、あの六十余年前の鶴川村は少数の百姓家と狸と狐しかいないようなところだったでしょう。 後年遠藤周作狐狸庵先生が住んだのも武相荘の近所の柿生の里ですから、まぁ、ともかくここいらへんは大変な田舎だったんですな。
(PGJの学生時代もここいら辺りは小田急から見える車窓風景山ばかりでした)
白州次郎と言うと「プリンシプルの無い日本」で有名です。 あの本に載せられている彼の趣旨は一々ごもっともです。
西洋文化圏で高等教育を受け、また責任あるポジションで英米文化圏人と仕事をした人には当たり前の感覚です。
もっとも、彼があの意見を吐いたころは、まだまだ貴重な珍しい意見だったでしょう。
(ZLにもたくさん日本人の若者が来ていますが「日本人相手の観光ガイドをやって英語学校に通う」というのでは、身につけることは現在でも、とーーーーっても難しい感覚です)
云い方を変えると金持ちの家に生まれ、金持ちとして育ち。
(破産しても、真の金持ちは金持ちでしてねぇ)
G(いわゆるイギリス)で高等教育を受け、お金持ちの貴族のお嬢様と結婚し、夫婦で西洋で海外生活をおくればこういう人間が出来上がっても何の不思議もないというのが、白州次郎と言う人であります。
英国人のクソ意地の悪い、筋の通った陰謀好きなところもね。身につけたでしょうね。たぶん。
鳩山家というお金持ちの家に生まれ、お金持ちとして育ち、同じくGで高等教育を受けても、責任ある仕事や研究をしてこなかったところが、先般お辞めになったJA首相とちょいと違うところなんでしょうな。
原理原則がぶれない。ということがプリンシプルがあるということでして。
私の勤め先の管理職試験にも評価項目としてあるんだから、まぁ、西洋の価値観では大事なもんなんでしょうよ。
で、本題
TVドラマでも、小説でも大変英語が堪能というように表現されていました。
今回白州次郎正子展で、次郎が連合国GHQに日本人の仕事のやり方を説明する英文書簡が展示されていました。 説明の仕方は日本文化素人にでも理解しやすい良いものでした。
でも文体はXYLと「うわ、日本人の英語だ!」と異口同音に言うくらい日本人英語でした。 いわゆる中学校英語。
論理がきちっとしていて原理原則を明確にしていれば英語能力の良し悪しは、英語で仕事する上では二次的なものだと云うことなんですね。
サンフランシスコ講和条約での吉田首相の演説を急きょ日本語に替えた逸話が残っていますが、理由は諸説残っていますが、なにより日本人が英語で演説する難しさを骨身にしみて知っていたのでしょう。
なら日本語で押し通せ。 というわけだった気がします。
その巻紙の長ーい演説原稿の現物も展示されております。
16日まで小田急百貨店町田店でやっております。 いってらっしゃい。