いま、W(米合衆国)のOSIの中国子会社が賞味期限切れ原料で加工品を作った。 衛生状態が悪かったとさわがれております。
さっそくOSIがお詫びを出しています。
http://www.osigroup.com/husiShanghai.html
曰くTerrible thingについてお詫び申し上げます。 なんだが何がterribleだかは書いてない。
さて、日本のマスメディア(概ね文科系で生化学系Knowledgeは小学生レベルの人々)は「期限切れ期限切れ」と大騒ぎしておりますが、冷凍原料で消費期限があるとは思えず。 おそらく賞味期限切れでしょう。
賞味期限と消費期限の違い。 この表示方法が導入されたのは20世紀のことなのにいまだに区別がつかない人が多いというのは、日本の理科教育が馬鹿なのか、単にその人の脳味噌に電気的欠陥があるのかは不明ですがhi
農水省 厚労省の説明はこちら
これが、賞味期限切れを使ったというだけでしたら、何ら違法性はありません。
賞味期限内の原料を使って製造するという契約が顧客との間に有ったのなら、それは契約違反ですが食品衛生法違反ではない。
(ここいら辺の理解が無く、メディアは不二家という老舗を潰してしまいましたな。数年前。 馬鹿かと。 誤報の責任を取ってメディアが潰れた話は聴きませんがメーカーは一撃で潰れます。 )
賞味期限は、その冷凍肉をそのまま焼いて食う時にはやめとけ旨くないよ。 という意味でそれを原料にして他の製品(この場合はナゲット)にするぶんには新たな加工が入るわけで新たな製品になるので、メーカーが「不味くない」といえば、賞味期限は設定し直しできます。
というわけで、へたするとほぼ違法性のないHACCP上も問題のない事案を中国官営放送が取り上げて、それを孫引きした日本のメディアにおそれをなして、マクドナルドもファミリーマートも商品は終売にしたのかもしれません。
もっとも、FSSC22000的には問題あるかもね。 会社の許可なく潜入カメラが入っているということは食品防御ができていないとは言えます。
で、本題。 ニュースで「検疫で検査できるのは5%。全量は無理だし、非衛生な状況を抽出するのはむつかしい」と検疫所のコメントを出していましたね。
そこで、思ったのです。 なんだこれ。 公務員労組の策謀か?
厚生労働省はTPPが完全自由化されると、検疫業務が激減して仕事がなくなるので、そうならんよう「輸入食品はやばいよ、でも検疫官ががんばってるからね」キャンペーンを細々としてます。 確かに優秀な検疫官が居てあほのような不良輸入品をブロックしてくれていますが、全員ではない。
厚労省は検疫所の分析試験所を合理化して民間検査機関に委託し、余った検疫官を輸入現場での検疫業務に振り向けようとしています。 当然、週7日だし試験室のでのんびりの仕事ではない。 それが不満で、大キャンペーンの渡りに船のニュースだったのかもね。