安全で旨い


    
先週のとある日の晩ごはん by XYL
「おいしく安全に安価に食事する」 XYLの調理に対する理念はこれです。
残留農薬 はぁ?
野菜の品質では、
虫食いの野菜はそこにカビが発生したり、アルカロイドが増えたりして旨味がおちる。
カビが生えればマイコトキシンのリスクが生まれる。
無農薬栽培を喜ぶ頭のおかしな人々が居ますが、「農薬は何でも悪で、天然物ならマイコトキシンでもテトロドトキシンでも無問題」というオバカさんです。
有機栽培は防虫や雑草防除を効率的にできませんの、その分、特に物理的エネルギー投入が必要になります。 物理的=燃料 というのは近代農業の常識です。
つまり、収量トン当たりのエネルギー消費がでかい、燃料費高い、CO2放出でかい=環境に良くなくてお値段高い。
さらに有機栽培は高い確率で不味い。
消毒や除草が効率的出来無いということは園芸種たる作物の順調な生育が期待できないということでして、雑草のほうが伸びて、作物に日に当たらない=成長遅くて美味くない。 という結果が往々にして起きます。
そもそも、今時のGAPが行われている先進国の農業現場の農薬は分解性が早くて、いわゆる無農薬栽培と農薬をつかった在来型農業での残留農薬の有意な差がないというのは食品科学の常識です。
(確かに日本の少なくない農家は「最近の農薬は効かん」と法で定めた指定濃度を超えた特濃で使ったりするので、国産農産物は輸入品よりかなり怪しい。 輸入品は仮にオーバーしていても輸入検疫でひかっかるが、国産品は検査なし。)
根本的なところへ戻ると、今時は「無農薬」とか表示しちゃいかんのです。
「無農薬」の表示は、生産者にとっては、「当該農産物の生産過程等において農薬を使用しない栽培方法により生産された農産物」を指す表示でしたが、この表示から消費者が受け取るイメージは「土壌に残留した農薬や周辺ほ場から飛散した農薬を含め、一切の残留農薬を含まない農産物」と受け取られており、優良誤認を招いておりました(無化学肥料も同様です。)。
# 農水省特別栽培農産物に係る表示ガイドライン Q&A
http://www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/pdf/tokusai_qa.pdf
それでも無農薬とか表示しているのはコンプライアンス精神が欠如した違法業者と思っていいですね。 そんな連中の言うことを信じるほど皆様お馬鹿ではないとは思いたいですが。
肥料の面から考える
堆肥廐肥と喧しいが堆肥は植物が栄養を必要としていない時にもミネラルを土壌に垂れ流し、それが水系汚染のもとになりますので、本当にろくでもない。
環境負荷のない施肥は、堆肥は土壌改良のためだけに使用し、ミネラルは化学肥料でスポットで与える。 というのが正しいすがた。
水系にあふれるほど化学肥料をぶちまけた時代がありましたが、今は根本にプツッと供給できる時代なのです。
肥料もただではないので無駄に撒くのは馬鹿。 
さらに、堆肥に関しては、堆肥由来の細菌による食中毒も懸念されており(実際に起きており)、満足に野菜を洗うこともできない方は生野菜は買ってこないほうが良いのでは?
http://portal.dl.saga-u.ac.jp/bitstream/123456789/9018/1/566gon.pdf
以下は、大規模給食施設向けですが、家庭でも野菜は洗わなくてはいけないのは同じです。
食べるのは家庭でも給食でも両方共人間ですから。
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/detail/__icsFiles/afieldfile/2009/05/26/1266277_08_1.pdf
海外のオーガニック栽培では燐鉱石を肥料としてばらまくことがあります。
あれは圃場がボロボロになるのでお勧めしないけどねぇ。
で、この日の原料産地は
鯛: 駿河湾養殖
海老:北大西洋 ノルウェー産
ヤングリーフ: オーストラリア
きゅうり: 宮崎
なす: 不明
豚: アメリカ
アスパラ: オーストラリア
おいしく頂きました。 原料原価1人前430円。 
ごちそうさま。

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