ニチブツ 燃えましたなぁ。
https://www.lnews.jp/2021/12/n1203404.html
工場倉庫、港湾倉庫、保税倉庫、配送拠点倉庫、ドライ倉庫や低温倉庫など、仕事でいろんな倉庫を見てきましたので、倉庫火災の「あちゃー」は世間の皆様より色々思うものがあります。
6階建ての倉庫の半分以上の3万平米余が焼けたそうですが、その他の焼け残り貨物も水を被るか煙が付くかで全損でしょう。
医薬品、医療機器は保管温度湿度が定められているので、概ね40℃越えたらだめ(不良品扱いで出荷できません)でしょうし、温湿度記録用のデータロガーが飛んでしまって品質の保証の証拠が出せなくなるとパァ。
ニチブツ北港の製薬各社の在庫 ベーリンガーインゲルハイム キョーリン製薬大原薬品 帝國製薬 各社様とも全損。
医薬品ってロットが小さくて多品種をチマチマ作るから、本当に供給アウトになってえらい騒になります。
製薬会社は供給を維持する責務が法で定められているので各社のSCMは上へ下への大騒ぎでしょうねぇ。
この手の一般的な倉庫(一類)は防火シャッターが細かく倉庫フロアを仕切っているので、ここまで燃え広がったのはなんででしょう?
埼玉のアスクル倉庫の際は後付ダンボールシューターが導火線になって全フロアに燃え広がったとか言われていましたし、防火シャッターは電気故障で動作しなかったと報告されております。
アスクルと云えば今回のニチブツの隣にアスクルの倉庫が有って(たぶん行ったことあり)そこもこの火災の煽りを食らって荷扱業務ストップだったそうで。
北港南港とも、ここいらの倉庫は南海地震が来たら1階は全水没が想定されていて、臨海部低標高で1階にしかプラットフォームがない倉庫はBCP上脆弱と言われております。
というわけで、最近はこういう上までトラックが行ける倉庫が増えておりますね。 一度に着発貨できるトラックの数が大きいのが特徴。
さて、この5年で大規模工場や大規模倉庫の火災って何件目?
前述のアスクルに始まり
旭化成
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC142RU0U1A910C2000000/
ルネサス
https://www.renesas.com/jp/ja/about/press-room/update-6-notice-regarding-semiconductor-manufacturing-factory-naka-factory-fire
日本のドメドメ有名企業の安全教育や安全管理が破綻している気がします。
安全コストを削るバカ経営者が多い日本ですが、事故を出さないというのが一番低コストなんだよね。