以下はNestle SA(ネスレ様の世界本社様)の広報
乳幼児食の供給や流動食の供給はやめないよ。 でもキットカットを始め、「無くても死なないもの」は止めちゃったし、ロシアで出た利益はウクライナへ寄付するよ(多分利益は出ない)。 ウクライナには山程食糧や資金を支援しているよ。
わかってね
というメッセージです。
何でもかんでもロシア市場から引っこ抜くという会社が多い中で「弱い人を助ける」ということを会社の文化にしている会社は偉いもんだと思います。
株価が激下がりしない限り続けるでしょう。
ネスレはその昔、乳幼児製品の販売で痛い目にあったことがあります。 ネスレと無関係の食品販売会社がネスレの乳児用粉ミルクの詐欺的な販売をして、結果乳児が大勢死ぬという悲惨な事件がありました。 世界のメディアはこの責任を全てネスレにおっかぶせ、ブランドイメージがすっ飛んだことがありました。 私の大学時代の英語の教科書もそのスキャンダルの主犯をネスレとして扱っているものでした。
元々「乳幼児の健康と命を守る」で19世紀に創業した会社ですから、スキャンダル以降ネスレは乳幼児の健康を守るということに以前に増して熱心になりました。 というわけで今回の決定もあの会社の哲学通りなのだと思います。
日本には哲学がない会社が多いので、日本人には理解されにくい事かもしれません。
ちなみに日本で営業する会社の社是の数々はこちら
「多国籍企業や大企業は全て悪の権化」と信じている昭和の赤軍派みたいな人にはわからんでしょうが、私はこういう信念を持って運営している会社を尊敬するし、一時でも社員であったことを誇りに思います。
というわけで、ロシアではキットカットもネスカフェも終了。
ロシア出身もウクライナ出身も同僚に居たんだけどねぇ。 実に悲しい。