XYLが前職で業務で訪問して「おぉ あれは佳かった!」と言っていた湯河原町(JCG11003B)湯河原温泉の「源泉上野屋」に行ってきました。
泊まった部屋は10畳の座敷に6畳の前室がつく、我が家の座敷と同じ構成ですが、我が家より遥かに立派。 天井は神代杉。窓際の天井は網代格子。 床の間には庇が付き、小壁、落とし掛けも付くという立派な構成。 天井高さも3m前後あるので我が家(270cm)より遥かに高い。
窓際は網代天井である
我が家の障子の桟もそうだけど、今や作れる職人がいない。。。
前室(いわゆる次の間である)はこんな感じ
築100年を延々修理しながら使っておられるのがよくわかります。
狭い急傾斜な敷地に5階建てしたので館内は階段階段また階段
こんな階段や
廊下を歩いていくと
登っていくと
ここは洗い場があるので「露天風呂」ではありません。 露天風呂に洗い場があるのはレジオネラ症対策で禁止なのよ。
4階には貸し切り湯殿が2つあって、もうひとつはやや狭い
更に5階へ登ると
大浴場だけ源泉でしかも9割が井戸水を沸かした とかいう温泉施設とはわけが違う。贅沢なもんです。
湯河原は河原から湯が出るくらいの土地 なので湯河原という地名になりましたが 日露戦争の頃から帝国陸軍が傷痍軍人の療養所を作って温泉源泉の乱開発をしたせいで、すっかり温泉資源は干上がって、過半数の温泉旅館は湯河原町営の混合源泉の給湯を受けています。
駿河湾の桜えびもそうですが、田舎の人は根絶やしにするまで資源収奪するのよね。 太平洋戦争終戦直後、進駐軍の将校が平塚の山で「このあたりの猟師のために残しておこう」と言ってコジュケイ3羽だけ獲って帰っていった話と比べると文明の度合いが違いすぎる。
にもかかわらず 上野屋さんは自家源泉。 「湯河原23号泉」です。
文化財の建物は 他もなかなかよろしくて
縁がないけど喫煙室
と云うわけで湯河原の上野屋さんでした。
もう少し掃除頑張れ なところもありましたが 基本的に部屋はきれいで良い宿です。
ともかく佳いのが温泉です。
「循環してない、加水してない、加温してない」自家源泉の一般の皆様の御期待通りの「掛け流し」の部屋湯が付きます。
巷に出回っている自称掛け流しの「定義」はですねぇ プププ
せっかく日曜日に泊まったのに文化財ツアーがドタキャンというのが残念でしたが、夜の蛍見物に連れて行っていただけたのはとても良かったです。 何年ぶりだろうか ホタル。
建物好きにはおすすめです。