農大収穫祭 展示

昨日に引き続き農大収穫祭。 本日のネタは学術展示。
優秀賞を取ったという都市緑地学だかなんだかの教室の発表はわかりやすくてFB.
観察地の地名表記が甘い!とXYLは文句垂れていましたけどね。
タマゾン川流域の生物についての調査。
学生さん「これ、生まれて半年していないカナヘビですよ。」
XYL「おー。 どれどれ」

学生さん「だいたい普通の皆さんが認識するのは3年目以降の大きさです。」
XYL「ほー!」
昔の造園学科の一部と思われるベンチ学教室 じゃなくて緑地計画学教室


このベンチに単位がかかっているんですなぁ。

運動施設のベンチはなぜ青か? 色があせない顔料なのよ♪ という「へー」な展示。
ベンチばっかり研究して、どういう思考回路の若者ができるかは不明。


植物育種も昔は交配だけが頼りで、10年がかりが当たり前でしたが、いまでは固有の形質を引き出す塩基配列をつかんだら、それを導入しておしまい。 ですもん。 進化したよ。
今でも、世界で生産されている穀類を地球の人口割りにしたら一人当たり年320Kg食えるそうな。
ところが飢餓があるというのは、家畜に給餌しているからなんだが。。。 そこいらの突込みは植物屋さんにはできないみたいです。(ありがちな日本の理科系大学教育)

ともあれ、乾燥地で背が低く倒伏しにくい、根が深く地下水分を吸収しやすい干ばつ地域向けイネを開発して「日本農学進歩賞」 おめでとう。

こういうの見るとGMO反対というのは、金持ちのわがままでしかないということが良くわかりますね。

一方、あきれ返った研究と言えば
納豆菌を土に混和して散布し表土流失を防止するという研究。
工業用菌種Bacillus subtilis nattoを自然界に撒いて継続増殖するわけがない。  耐用月数を尋ねたら「調べたことありません」。 野生の枯草菌ならいざ知らず。。 指導教員があほなのか学生があほなのか。。。?  
 

TPPネタを扱った教室の展示には「このままだと、日本お農業は滅びる」という全農の看板そのままから、「FDA承認取ってアメリカで豚肉売ります。こっちの苺は1個千円で売ってます」というような展示があって面白かったですね。
昔は農業経済はどうにもならないカスが行くところだったもんですが、最近は変わったみたいね。
6次化を扱った展示もいくつかありましたが、「人材がいない!」という共通の結論でしたが、どうしたら人材不足を解決するかが無いのよ。
「学生からずっと農大しか知らん先生がやっているから、どうにもならん」とはOGの説。

面白かったのが廃棄物リサイクル分別しても結局サーマルリカバリー という環境系の展示。 当の本人たちは、その自己矛盾に気づいていないところが可笑しかった。 [[pict:hi]]


去年も排出量の3/4はサーマルリカバリー。

ご主旨は生ごみをコンポストにしようということですが、日本の都市部で、それができるのかという考察は無く。。。 プラスチックを分別するようになって1トンの生ごみを燃すために2トンの石油燃料からのCO2が出るという馬鹿な現実をサーマルリカバリーの有効性の向上という研究テーマに選べないところが、「脳みそ固まってる」なぁ。 残念。
「私たちはこんなに馬鹿じゃなかったわよ!」と昔の学生がわめいていますが。 まぁ、しかたない。 ゆとり世代だ。
私の母校はもっとひどい(T_T)

120年以上続く農業大学だけあって商売は旨い。
またぞろ新しい学科を作るようですが、今年の展示の中にHACCP、ISO22000、FSSC、BRCに言及した展示を見ませんでしたが、本当に大丈夫かね?
変な流通のOBなんぞに講師させたら悲惨だよ。

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