JAではイージーオープン缶のふたはほぼアルミ製です。 なんとなれば日本人の手の力が世界でも有数の非力だからです。
W(米合衆国)でも、ZLでもイージーオープン缶は多くがスチール蓋です。
なぜなら缶胴がスチールならEZO缶蓋(=Eazy Open End)もスチールにしないといけない理由がありまして。
缶蓋と缶胴は二重巻締という技術で機械的に絡んでいます。 ここで、缶胴と缶蓋の金属同士が触れることになります。 異なる金属同士ですと、そこに電位差が生まれのはアマチュア無線家なら常識ですね。 そう、電解腐食を起こすのです。
缶詰が電解腐食を起こすとどうなるのか? ピンホールが開いて中身が腐ります。
というわけで欧州のニシンの油漬け缶詰などは缶蓋も缶胴もアルミというような缶詰を作っています。 これはコストがかかる。 アルミは高いし。
JAの食品缶詰の場合は以下のような組み合わせです。
缶胴:スチール
ふた:アルミ です。
あれ?電解腐食?と思うでしょ。
なんと、日本のこの手の缶胴は電気腐食しない特殊鋼材を使っているのです。 さすが先進鉄鋼技術を持つ国ですね。 (名前を忘れた。ニッケルなんちゃらスチールだったか。)
ところで、缶のふたにEZOの開け方のイラストが入っていますね。 よーく見てください。
缶胴を持つ手は缶の縁にかかっていませんね。
にもかかわらず、このようにもって左手の親指と人差し指の間を怪我する人が絶えません。
皆さんも注意してくださいね。
http://www.jca-can.or.jp/EO/