「造り酒屋で酒を買って5ヶ月前に充填した酒が出てくるとは思わなかった。」
足柄地方には酒蔵が何軒かあります。 水が豊富ですし水田地帯ですから不思議ではありません。
そのうちの一軒で酒を買ったのですが、うちに帰って見て驚いた。 充填して5ヶ月も経っている。
一応メーカー名は伏せます
試飲したXYLに言わせると「私は気が弱いから試飲してしまったから買ったけど、どれも飲めたもんではない。 あの規模での蔵で多品種を作りすぎ。 そもそも売店に犬がいる時点で失格。」
だそうで。
自宅でPGJが開栓し飲んでみると重いけど(売り文句は吟香がある、軽やかな酒。。。)悪くはない。 ただ値段の価値はちょっとね。 もっともこれは嗜好品なので価値は好きずきですが。
XYLに舐めさせてみると「試飲した酒とまるで違う」そうな。 曰く「試飲用の酒の管理が悪くて酸化しているのでしょ、醸造学を学んでいない素人が作って売っているかのような蔵なのかも。」
多摩や秩父の酒蔵でも同じ体験をしたことがありますが、客が少なくて試飲用の酒の回転が悪い、保管管理も悪い、自分たちで日々呈味確認していない、酸化が進んでもわからない。
で、売れない。 の悪循環。
この酒は熊本県の酵母を使用していますが、そもそも神奈川で熊本の酵母を使っても環境が違いすぎてオリジナルの性能は出ないし、この他の酒に至っては畦道の植物から採取した野良酵母を使っているようで、そんなものが安定した発酵をするわけもなく。。。
また、販売員さんの語っている内容がおよそ酒造技術に触れている人のものとは思えず。
「これで作っています」という原水を飲まされましたが「こんなミネラルたっぷりの水では仕方がないのかも」と言う水でした。
いやはや。 再訪することはないでしょうが、。 あれで潰れないのだから今は亡き八海山の社長の「日本酒の最大原料はただ同然の水。儲からない訳がない。」という言葉は本当なんだなぁ。と実感した次第。
あー びっくりした。 とりあえず神奈川県内に「これは!」という酒屋はないねぇ。というのを再認識した午後でした。
(大手ビール工場は各種ございます)