リサイクル 

Nespressoネスプレッソのアルミカプセルをリサイクルしてカランダッシュのボールペンになりました。
だそうです。

       
      
一昨年のコラボレーションはビクトリノックスのナイフだった。
    
さてJA(本邦)では、ビールのアルミ缶は市町村が回収してアルミ回収業者に売っている。 アルミの弁当箱が壊れたら一般家庭から出す場合は不燃ごみである。 クルマのアルミホイールが割れたら自動車屋に捨ててもらわねばならん。 
そもそも、家庭から出るゴミなのに使用されていた用途によって同一素材でも回収方法が違うという非効率。 資源回収業界の棲み分け生き残りと経済産業省、環境省、厚生労働省の3省にまたがる廃棄物処理行政の役所の事情。
そこいらへんは、この本に詳しいですよ。
ではネスプレッソのカプセルは缶ビールの空き缶同様市町村が集めてくれるのか?
ハズレ 
紅茶のティーバッグやボールペンの替芯同様、使用後も残渣が残るから法令上容器扱いしてもらえないので、容器包装リサイクル法の対象にならない。  
https://www.env.go.jp/hourei/11/000615.html
リサイクル法上の食品容器ではないので、JAではカプセルは「市町村にお尋ねください」になる。 市区町村の清掃工場によってはガス溶融炉で金属を溶かしてしまうので、溶融回収できるところもあるし「燃えないゴミに入れてください。破砕してアルミでも高周波磁気分離機で回収してしまいます。」という自治体もありますが、法で決まっていないので消費者が市町村へ問い合わせても担当官によって答えはバラバラ。 
HB9(スイス連邦)では全世帯の60%以上にネスプレッソマシンがあるので、自治体がカプセル回収もやっています。 それぐらいだと回収のためのエネルギー消費が他のゴミの回収分に分散されるので、トータルでのLCAバランスもよく、効率の良いリサイクルが可能です。 JAでは当分無理ですね。
JAではしばしば「リサイクルが目的」になってしまっているアホ団体が資源原料から作ったほうが環境負荷が低いだろ、というものをわざわざエネルギーを消費させてリサイクル材から再生し悦に入っていますが、そんなものは自慰でしかありません。
リサイクルの正義はリサイクルした結果LCAが黒字になることです。 資源から作ればCO2排出量1トン、リサイクル精製したらCO2排出量2トンでした。というのは馬鹿者の所業ですが、JAのリサイクルごっこはけっこうこれが多い。
LCAとはこちら。
寿命の来たリチウムイオン電池の回収も業界団体に参加していない会社の製品は回収しないとか、どこが自由貿易の国だかねぇ。 環境を保護したいのか業界を保護したいのか検討もつかない日本のゴミ行政ですね。。。
さて、ペンもナイフも、大事にしまっておきましょう。 いい思い出ですから。

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