バブルの塔




クラウドサービスが「10年前の今日」なんて写真を挙げてきました。
今から丁度10年前、転職に伴い家を探しておりました。
麻生区(JCC110307)新百合ヶ丘近辺は90年代のバブル崩壊で手放された成金趣味な家が多かったです。 
佳いものに触れず見聞きせず、自らの「佳し」の基準が無いまま大人になった人々が、メディアの幇間記事で取り上げられるブランドや、高いだけの値段で物を選び、わが身を飾る事を我が国では成金趣味と申します。
平たく言えば「金がかかっているのはわかるが趣味が悪い」
自らの「佳し」の基準がないためにバランス感が欠如しているのも成金趣味の一例。 ごてごてと飾り立てるか、あるいは一点豪華主義か。
数ヶ月分の給料をぶちこんだ腕時計とか、半年分の年収を超えるクルマとか、収入の3割を教育費に費やすとか、年収の10倍の住宅ローンとか。 山の手のお屋敷に住み、良いものを着ているけど、寄付はしないとか。
バランス感が破綻しているのは見ていて痛々しいし、そういう無理な生活は楽しくないですね。
家を貸すなり売るなりするなら、それなりの投資が必要です。クルマも家も高い買い物は維持費も高いという事を知らない人が維持費を払えず手放す。 (時計もそうね)
そんな物件が多かったです。ポンポコ丘陵。
「北欧から取り寄せた水回りなんです。」と言われても「水垢だらけでしかもパッキン類総交換してないのね」ですとか、「ホームエレベーターがついています」「でも設置以来10年以上点検していません」とか。 「エアコン15年目です。」 
よくこの状態で貸しに出すなぁ。でした。
その割には「退居時には現状復旧」を言う物件が多かった。
「ここまでボロボロに住めないけど?」 と思ったもんです。 私らが住んでいた家も8年住んで8年前よりきれいな状態でお返ししましたがね。 
ZLで住んでいた家は、せっせと庭の手入れをし、壁を塗り、屋根を塗り、照明を換え、電気配線を直し、と、忙しく手を入れたものです。 古い家を住みながら買って直して修繕して高く売るのが趣味という人も少なくありません。
翻って日本の多くの家を見ると建てたら、そのまま。 数十年後に「リノベーション」とかをするまで手入れも修理もしたことがない家のなんと多いこと。 
「自宅で揚げ物は作らない。汚れるから。」という人があります。 「汚さないように使うけど掃除も手入れも極小」というのが日本の建物に対する文化なのかも。
そう言われてみれば、20年毎に建て直しを繰り返す神道の施設。 どうも建物を修繕して使い続けるという文化がなかったのかも。 これだけ天災が多ければ「20年経てば普通に全壊だし」。 だったので、修繕しながら使い続けるという文化が育たなかったのかもしれません。 
さて、我が家。 築30年の中古住宅。 修理するところが山のようです。
15年を超えたエアコンと給湯器は更新しました。 20年を超えたガレージシャッターは門ごと交換、20年以上前の異音を上げる床下換気も交換、閉鎖不良になっている換気口の閉鎖、清掃不良で崩壊していたコンロの交換、30年物の外部照明の交換などなど。
さて、残るは雨樋、外構、外壁だねぇ。 現役でいるうちにさっさと直さないとね。 
まぁ、富士か箱根火山が噴火すれば一撃廃墟になるのですが、それまでは直し続けましょう。 hi

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