フライパンをぶち抜く武器

クロスボウ(ボウガン)の規制を追加した改正銃刀法が国会を通過したそうです。
よくもまぁ ここまで放置してきたもんです。
ビール缶さえ撃ち抜けない4.5mm口径の空気銃でさえ地元警察に何度も通って、試験を受けたうえで所持許可が必要なのに、ビール缶どころかフライパンをぶち抜くクロスボウが今まで何の届けも要らず購入販売所持使用できた方が不思議です。

弓矢は古代から猟具あるいは武器として利用されてきましたが本邦において「海道一の弓取り」という表現があるくらい武人としての訓練を積み重ねないと使いこなせない代物。
以下の警察庁の資料でも和弓による事件「無し」というくらいです。
https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/hoan/hokoku.pdf
一方、これは操作が簡単でございましてですね。 
発射型の武器兵器は「下手な鉄砲数撃ちゃ当たる」ではないですが、集団で一斉に発射して敵集団を制圧抑圧するというのが基本の使い方で、流鏑馬や犬追物の方が特殊用例です。 なぜかと言うと滅多と狙った的には当たらないから。 でも狙われた方は矢なり弾なりがまとまって飛んでくると当たってしまう可能性が高くなるので「どこかに隠れなきゃ」いけなくなります。 隠れないのは映画の中の古代の英雄だけ。

https://youtu.be/_y9BmvJ37Ns?t=251
鉄砲でも狙撃手が偉いのは狙った的に当てるからで、他の兵士は射撃訓練はするけど実戦では「敵方の居る方へなるべく正確にばらまく」というのは弓矢の時代とあまり変わりません。
でクロスボウですが。
狙ったところに飛んでいきます。 風に流されますが射程距離を「狙ったところに当たり効果が出せる距離」とすると20-30m先の的に当てて、かつ刺さる能力があります。 
なんと驚き、これは装薬式の拳銃の射程距離と変わりません。
PGJの中学時代の英語教諭(元軍人さん)が曰く「君等、西部劇を見てピストルがポンポン当たるように思っているだろうが、あれは当たらん、君等の銀玉鉄砲並みに当たらん」と言っておられましたが、20-30mの射程距離を「当たらん」と言うか「当たる」というか? ですが和弓やアーチェリーよりは格段に命中精度は上がります。
ちなみに銀玉鉄砲とはこちら。

https://www.youtube.com/watch?v=3Tj455M4iLA
空気銃射場は公安委員会の設置許可を得るのが大変だけどボウガン射場にはまだ設置許可は不要だろうから、愛好家はとっとと安全な射場を作ってしまえばいいのではないかね。 (知らんけど hi)
PGJは移動運用時のロングワイヤーアンテナ投射用に検討していたのでありますが、これでNGになりました。
別の投射方法としてはダビデの投石器ですかねぇ。
参考:
空気銃:圧搾空気などを用い金属製弾丸を発射する銃器のこと。 白いプラスチックの弾丸を弓なりに発射する玩具とは異なる。 所持には県公安委員会の許可が一丁ごと必要。
流鏑馬:平安末期以降より伝わる疾走する騎馬上から矢で静止標的を射る競技。 今では多くが神社の神事。
犬追物:同上。 ただし標的は移動標的で文字通り「犬」。 今では廃れて記録にあるのみ。

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