本棚修理

曽祖母(どっち系統の先祖か知らけど)の嫁入り道具の本棚。 XYLの書斎で使っていましたが彼女の部屋もすっかり壁一面に棚が入りまして、その本棚は用済みに。 
一部はシロアリに喰われているし、過去の補修が見苦しいし、太平洋戦争以後の保存も悪かったし、古道具屋で見てもはるかにマシなのが数千円で売られているし。 
「捨てるか?」だったのですが、XYLが「裏廊下の突き当り窓の下が寂しいので、なにかマシなものを置きたい」と言うので、その本棚を分解修理して「なにか」にすることに。
本来は裏廊下の突き当りは和の喫茶室に置いてある茶箪笥(下写真)が入る予定だったのが、漆喰職人が下手で壁の厚みが下へ行くほど厚くなっていて入らなかったという曰く付きの場所。

トカイナカの欠点は人口あたりの腕の良い職人の数が首都圏に比べて極めて少ないということです。 まぁ 腕が良ければ都会で仕事するのは月給取りも同じですし。 
ちなみに中廊下の突き当りはこの茶箪笥

で、下のが懸案の本棚

基本構造は木組みなので楔を抜けばバラせるはず。


裏面に後補の杉の薄板が張ってありました(とはいえ、これも太平洋戦争以前と思われ)が、みすぼらしいのと置く場所の換気を悪くしたくないのとで、剥がしました。
これが100本近い小釘で打ち付けてあって、抜くのが大変。

そして、気がついた! 「私の工具箱には釘抜きがない」
我が家の木工工作は基本的にドリルで穴を開け木ネジと接着剤で締結する方式なので金槌はあれども釘もなければ釘抜きもない。
ホームセンターで買ってきました。 こういう小釘用の専用釘抜きがあるんですねぇ
ただし、いきなり抜いても錆びた100年ものの釘は頭がもげるこそすれ抜けません。
どうするか
Youtubeありがとう!

お見事! スパスパ抜けました。
次に5段のままでは窓を塞ぐので1段切ります。

切る際には養生テープを貼って、その上から切ると切った面がササクレ立たないそうです。>Facebookありがとう!

本当だねぇ

絞った濡れ雑巾で100年分の汚れを拭き取ります。

で組み上げて完了。
天板は退色とシミが目立ったのでサンダーを掛けてステイニングして一層だけウレタン塗装をしました。 これで植木鉢や花瓶も安心しておけます。
もともとは漆が薄く塗ってあったのだと思います。

嫁入り道具だけ有って木象嵌で家紋が入っています。

「菱」系ではなく「隅立て角」系なのですが、家紋一覧にも乗っていない珍家紋
http://www.morisige.com/html/hina/tabi/japanese/kamon-hyou-top.html
伝説では曾祖母は現在の厚木市(JCC1113)の小瀬村氏から来た人らしい。 更に伝説では小瀬村氏は甲斐武田氏が滅亡して相模国へ流れてきたらしい(丹沢山地周辺にはそういう伝説の家が結構あります)。
ま、とりあえず修理完了。

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