昨今、卒業論文研究と実験をしない学部学科があると聞いてぶったまげなPGJです。 かなり前から国家試験予備校な医学部薬学部では研究実験など博士課程に進まないとないとは聞いておりましたが(どおりでロジックで考えられない開業医は少なくない)、政府の大学への補助金削減で実験費用も出ないと云うところもあるようです。 そりゃ国も滅びますなぁ。
毎年何万も書かれる大学の卒論はともかく、修士や博士(はくし=PhD)の論文になると、日本国内の同人誌(日本語で書かれ日本でのみ出回る学会誌)に載っても、パッとしないので皆様英語圏の雑誌に載せるべく良いデータを出し、良い考察をつけ、英語で書く訳でございます。
で、載っけてもらうには「新規性、科学的重要性」や、業界の人の「え!面白い!」が不可欠です。 その「掴み」にはabstract(序文)が大事なわけです。 これがカスだと査読(掲載するかしないか判断する最初の段階)の人にrejectされてしまいます。 これが理科系業界で云う「リジェクト!」であります。
少なくない(と言うかやたら多い)リジェクト理由が「意味がわからん」。 つまり「英語がダメダメ」。 別にStratford-upon-Avonのおっさんのように韻を踏んで書かなくてもいいのですが、せめて意味が通るように書けよ。 であります。 まぁ訓練の賜物で誰でも100も200も英語でレポート書いていれば、意味が通るようにはなりますが、最初のうちは皆ひどいもんです。 hi
また、普段全く英語を使わない地方自治体の研究機関やドメドメ企業の論文はAbstractだけ無理無理英語で書いたりしていますが(国内雑誌に載っけるのに必要かという疑問はさておき)、仮に、それが海外の研究者の目に止まって問い合わせを受けても誰も実用英語能力がないというのが現実だし、たぶん海外雑誌に送ったら即Rejectなabstractが多々。 XYLも仕事でそれらを見ては「今日の悶絶レポート」を紹介してくれます。hi
とは言え、昨今、Google TranslationやDeepL-Translationなどの機械翻訳が出回ってきまして、学生論文ならなんとかなるようになってきました。
そこで出てきたのがこちら(キンドル版)
筆者も認めていますが特許や法令の翻訳には機械翻訳はまだ追いついていませんが、論文には絶大な威力を発揮するようです。
法令翻訳にも追いついたら私の仕事がなくなる? なりませーん。 文外の「解釈」がまかり通るのが本邦の行政文書ですから。
さて、PGJは仕事で英語文書を作るときは、英語で書いて文章が破綻していないか見るときに英和機械翻訳を使います。 文法が破綻していないか(特に冠詞と時制)はGrammaryを使って確認しています。 ともあれ、これらツールのお陰で生産性は馬鹿に上がりましたが、日本語と英語の両方とも読み書きできるのでないのなら、機械翻訳を仕事に使うのはオススメしませんです。 しばしば意味が反対になっていることもありますよ。
ご用心。