販売業の困った人々

PGJがお気に入りのブログにスーパーマーケットの品質管理をしている方のブログがあります。 その中の記事でやっぱりなぁ。というのがありました。 こちら
日本の食品衛生は、「こういう少数の使える人たちが支えているんだなぁ」とつくづく思います。 何しろPGJのQTHからふもとへ降りていったところにあるスーパーマーケットの冷凍ショーケースは解凍再凍結を繰り返していますしね。
この他にもろくでもない温度管理のスーパーマーケットは以前も取り上げましたが、まぁ、これが日本の小売業の実態。
第一に「本音と建前」の日本の文化では「安心安全」と「売れれば良いだろ」が乖離してしまっている。 これは前述のブログでいわれている通り。
ZLでの食品工場の衛生管理は「これが法律です」で、ほとんど説明は終わったもんでした。  一般オペレーターには「手を洗おう。長靴を洗おう。マスクをしてね。」は忙しかったけど、マネージャー以上への場合は「法律です」「そうか、なら従おう」と実に簡単。 法律の裏読みをする文化がないからなんでしょうね。
第二に日本では優秀な理科系学生は電子情報機械工業に流れ、食品技術には素晴らしい人材が来ない。 人材いなけりゃ、まぁ、こんなもんだ。 PGJもすばらしくない一人。
第三に、その人材さえ非常に数が少ないということ。
日本の大学進学率50%
農学系進学率3%
食品科学系専攻率1割弱
全て掛けたら、、、0.15% さらにその内、実務経験を積んでkumamusiさんのようにプロになれるのは、さらにその5%くらいでしょう。 こうなると日本の人口の75ppmしかいない希少種ですhi。
人口の75ppmしかいない希少種の割りに給与水準が低いと言うのも、優秀な学生が集まらない理由かもねぇ。
来月PGJは母校でHACCPと食品のGMPを教えるけど、どれくらいの学生が食品技術者になりたいか聞いてみようと思います。 去年学生に聞いたところでは食品工業に進みたいと言う学生が2割しかいなかったから、技術屋はもっとすくないだろうね。(メーカーに進んでも技術系は給料安いのでセールスにばかりなりたがる。)
ところで、
日本に「使える食品科学(生物化学)を会得した人」が1万人居ないということは、、、
世にあふれている健康食品やワケノワカラン化粧品をありがたがって買っている売っている人たちは、まったく理解なく効能を信じているんだろうな ということです。
ま、みのもんた様かヨン様が勧めてくれれば理屈はどうでも良いらしいですが>一般オバサン達。
一般おばさんだけを責めるわけにもいかない。 なにしろ農学部を出て、ワケノワカラン健康食品会社に勤めてすっかり洗脳されてしまった若者をずいぶん見てきましたからね。 
おばさんにしろ、健康食品大好き爺様にしろ、理科系のくせに健康食品売っている若者にしろ、「ちょっと自分で考えてみろ」です。 
PGJが転職活動中もっとも数が来たのは健康食品産業の求人でした。 断りまくって居ると求人会社のエージェント曰く「キャリアのある人ほど健康食品産業は嫌がるんですよねぇ」。 当たり前です。 あんなおっかない仕事できるか! 
国民のほとんどが素人なのを逆手に取り健康食品産業なるものが成り立っています。 私にはあれは確信犯か宗教以外のなにものでもないです。
今朝の新聞に「1mが100cmと知らない子供がいる」という塾の先生の悲鳴が載っていましたが、30年掛けてゆとり教育して、日本国民は考える力が枯渇してしまいましたとさ。 

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