これを非関税障壁をいわずして何を言うか? というくらいとんでもない農林非関税障壁はワギュー。 和牛の定義は何だと思います?
PGJが畜産学を学んだ前世紀には、日本短角種、黒毛和種、褐毛和種などの日本古来の品種に輸入品種を交配して品種として安定化させたものを云い、地球上のどこで育てようが和牛には違いなかったのですが、最近は違います。
品種的定義は変わりませんが、2007年から産地に「日本国産」という縛りがかかりました。
http://www.maff.go.jp/j/pr/aff/0801/mf_news_01.html
詳しくは
http://www.maff.go.jp/j/press/2007/pdf/20070326press_6b.pdf
つまり、W(米合衆国)、VK(オーストラリア連邦)、ZLで和種を育てても、和牛とは呼べなくなったわけです。 これで彼の地のかなりの畜産農家が潰れました。
生き残った畜産業者は、美味ければ買ってくれる東アジアや、その他の国へ彼らのWagyuを輸出するようになりまして、日本の和牛農家を先回りして世界中のワギュウデファクトスタンダードになりつつあります。
ある意味、通達という非関税障壁で日本国内の畜産農家は守ったけど、世界の市場は海外wagyu勢に丸々持っていかれたということになりますか。
攻めていかなきゃ試合には勝てんよ。
ともあれ、現在本邦においては「オーストラリア産和牛」なんてものはありえなくなっております。
ところが、
真っ赤かの赤身を食べたい人向けのメニューなので和牛だろうが無かろうが関係ないんですが、何故か「和牛」。 AUSダイアフラムだけに草臭くて歯ごたえ有って旨かったけど。 表示としてどうなのよ。
昨今、偽装表示とか騒がれておりますが、ホテルレストラン業界では「本当に原材料表示について知らない人もいるのね」でした。
そういえば前出の農水省の通達も小売業界が主で、ホテルレストラン業界は入っていませんものねぇ。 まぁ納入業者をおさえておけば大丈夫だろうという農水省の考えだったのでしょう。 そりゃ知らないのも出てくるわなぁ。
ただ、この通達が出たときは「和牛」で売っているところを結構な騒動だったのですが、このレストランではノウハウの継承ができていなかったのかねぇ。
おや、「日本百貨店協会」は通知先に入っているね。 まぁ彼らの場合和牛どころか、牛でない動物の肉が入っていたという訳で。 hi
イスラム教徒をだまして豚を食わせたなんてことになったら大変な騒ぎだよ。
ハラルの存在くらい覚えておきましょう。