衛生吏員の絶望的能力不足

G(大英帝国)には、以下のような素敵な仕組みがあります。
     
ヒント:外食店舗の店頭に表示してあります。
英国版ミシュランの星は6段階! というわけではなく、
その店の衛生度を0(あんた死ぬかもよ)から、5(大変優秀で衛生的)まで表示してありまして、これは義務表示だそうです。
すごいですねぇ。
ではロンドンエリアの寿しレストランのレーティングを見てみましょう。
http://ratings.food.gov.uk/enhanced-search/en-GB/sushi/london/Relevance/0/%5E/%5E/0/1/10
      
ユーミースシは行かないほうが良いねぇ。 ヨー!スシはチェーン店なのかな?お店によってばらつきが凄いね。
という具合。
ちなみに、と言うか当たり前の結果というか。 天下のマクドナルドハンバーガーレストランは5点満点がズラーと並んでいます。
さすが世界一食品衛生優秀な外食産業です。
      
さて、この仕組を日本で採用できるでしょうか?
残念ながら、これは文明国の仕組みですので文明の成熟していない国では導入不可能です。
極東の未開国では
- NZでは街の持ち帰り軽食コーナー付きコンビニ(いわゆるコーナーストア)レベルでもHACCPを導入していますが、本邦では未だにローカルHACCPで右往左往している。
- そもそも、自社自店の扱い食品の食品危害を理解していない事業者が大部分。
- 地域の食品衛生教育を背負って立つべき衛生吏員に現場のノウハウがまるで無い。 文明国では食品会社から転職してくる中途採用組も結構いますが、この未開国では力量の付き始めた30代の中途採用吏員なんてまずいない。
- 現場の施設基準が非現実的で結局小規模事業所では「立入検査のときにしか使わない設備」と化しているし、当局もそれで良しとしている。
- 本邦で、この英国の基準でやったらマクドナルド以外はダメダメでしょう。 大手流通スーパーのバックヤードや調理場もダメダメですから、まして街なかのレストランが5を取れる可能性は非常に低い。  そんなことを業界団体が許すわけもなく、行政は業界保護の「代議士さんに叱られない」が最大の関心事なので。  つまり国民の健康は二の次。
あー、大英帝国から食品安全実施基準と運営と食品衛生行政を輸入したい。

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