ロース

日本の焼肉店でロースを称して出しているのはモモだったという報道がありましたね。
ミートホープ事件を見たときには「まだやっているところがあるとはねぇ」と思ったもんですが。
今度は焼肉店業界ね。
昔、偽牛缶事件というのがありまして、今も残っている大手メーカーも手を染めていたという原料詐称事件です。
なにしろ当時は「原材料:畜肉」でよかったので、各社とも「牛肉の大和煮風の食品と云う意味です」でひらきなおっておりましたが。
結局、不当景品類及び不当表示防止法(いわゆる景表法が制定されて、明確に禁止されました。
その後も90年代バブルの前ころまでは食肉業界はひどかったよ。 悪の限りを尽くしていたなぁ(反省) DNA鑑定ができるようになってこの手の犯罪は激減したわけですが。
さて焼肉業界がロースを焼肉に使える肉すべてを指すとしているのはロースハムをRoast Hamと綴っていた時代があるからなんですね。 Roast(焼く)。
ちなみに、日本語でロースと呼ばれている部分は胸最長筋と呼ばれ英語ではLoin(ロイン)。
日本人はRとLを発音で変化しませんから、ローストとロインが混ざって、こんなふうになってしまいました。
また、そもそも古来ハムはもも肉でつくっていたもんなんです。
というわけで、今回は外来語を適当に使っている日本語の弱点が要因の一つにもなったという気がします。 
ま、最大の要因は科学に遠い食堂業界の体質かね。
ま、味も分からんのにガタガタ言うなという店側の本音もあるでしょう。
解剖学をやっていると筋線維の特徴でわかるもんですよ。 
(解剖実習後の闇鍋パーティーは楽しかったhi)

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