とうもろこしに旅をさせる馬鹿

首都圏では北海道の農産品が人気です。
北海道の農業者も首都圏では地元の数倍の値をつけても売れるので美味しいビジネスです。
というわけで北海道物産展はいつもどこかで行われています。
北海道のまともな食品メーカーにお勤めの方に言わせると「物産展レベルの品質で満足しているから産業として成り立たない。 何が六次化だか。」らしい。
まぁ、某北海道にある、エンテロトキシンによる大食中毒事故をやらかした乳業会社の工場の衛生管理は事故後でも「懲りない連中だ」でしたから。 お気楽な土地柄なんだろうか?
本日のネタは、そんな食品安全上の話題ではなく。
生鮮農産物 特に野菜。
特にスイートコーン。

さてここに示した写真は樹脂フィルムに包まれたスイートコーンです。 極超短波照射加熱装置(日本では電子レンジと呼ばれる機械)から出してきたところ。
XYLと甲府盆地へでかけて、その日のうちに取れた美味しいとうもろこしを買ってきたので、帰宅早々生命体としての機能を失活させるために加熱したのです。 翌日も翌々日に食べても、これで甘みは落ちません。
産業的にスイートコーン製品を作る場合、圃場での収穫から30分から2時間で加熱工程に入ります。 そこまでしているから甘いコーンパウダーやコーン缶詰、軸付きコーンのパウチができるわけです。
ZLギズボーンのとうもろこしはBrix(糖度)20なんていう超甘い物がたくさんありました。
これが「工場のライン止まって10時間も暑いところで放置。」なんていうことになるとBrixが12以下。 豚の餌にしてしまえ。になります。
それは、とうもろこしが自己消化して糖を熱に変えてしまうからです。
これは日本のとうもろこしも同じ。
畑で買って、そこで焼いて食べるのが一番甘いわけですが、流通上そうはいかん。
そこで次善の策は何か?
近所の産地で取れるとうもろこしで日の出前に収穫して当日便で届けます。 なんていう生産者のとうもろこしを買えばよろしい。
これの反対でまるでお馬鹿なのが、スーパーマーケットの店頭の「北海道のコーン」ですな。
収穫して何日たっているやら。 旨いワケがない。
その次にマヌケなのが「北海道からの宅配コーン」。 首都圏まで2昼夜かかるんだ。 ましてクール便でもなければ。 まさに無駄金。
というわけで。
美味しいとうもろこしを食べる工夫でした。
家庭菜園はねぇ。 結構難しいんだよね。 積算温度を測っていると結構いい線いくんだけどね。

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